観劇感激
先日、自分が大学生時代所属していたサークルの後輩たちの卒業公演と、友人の演劇養成所の修了公演をハシゴしてきた(オタク用語で言うマチソワ)。
後輩たちは目に入れても痛くないくらい可愛い存在なのでもうそこで歌って踊ってるだけでブラボー!!!!1年生の頃とは比べものにならないくらいの堂々とした舞台姿でおばはんたちの涙腺をつつきまくり。本当に上手くなったねぇ…(涙)
おばさんは感動しましたが、贔屓目抜きに見ればメインキャストはいくらオーディションで選ばれたとはいえ別にプロを目指してる訳でもないため、クオリティは帝国劇場と比べたらアリンコ以下です。
友人の修了公演は全員プロを目指しているためなかなか見応えがある!と私は関心しましたが、玄人さんの感想はなかなか辛口。
でもね、2作品ともすっごくよかったの。がむしゃら感というか、なにか作品の持つメッセージとは違う視点からのパワーを感じて、私はその日の夜、胸がいっぱいで疲れ切ってたのになかなか眠れなかった。
こんなツイートを見かけました。
娘がレ・ミゼラブルが大好きで、去年やっと観劇に連れて行けて。終演後のロビーで娘が凄かった…とポーッっとしているすぐ横を「今日の○○はイマイチだったわよねえ、あれなら××さんのほうが良くなかったぁw?」と大きな声で笑いながら歩いてたレミゼ常連おばさん達に対しては私、まだ怒ってます。
— ぬえ (@yosinotennin) 2016年3月1日
きっとこの娘さんは卒公マチソワした私と同じ気持ちだったんだろうなぁ…。
小学生の頃からほぼ毎月なにかしらを観劇し続けて現在24歳。
いまや私にとって観劇はルーティン。
正直つまんなかった芝居も、役者のレベルに呆れ返った公演もたくさんある。
年始に友人と観劇したとある歌舞伎公演。
私は違う方がその演目を演じているのを既に何度か観ていて、経験の浅い若手にそのクオリティを無意識のうちに求めていたようです。
楽しみにしていた演目だけに私はちょっと期待外れの出来に落胆…。しかし隣で観ていた人生で歌舞伎2度目の友人はご満悦だった。
いつの間にか観劇通なんて友人から呼ばれるようになってしまったけれど、初めて宝塚を観た日のこと、未だに覚えている。もう17年も前のことだけど。
主題歌を口ずさみながら全然眠れなかった。
目をつぶればミラーボールとスパンコールのお衣装が蘇った。
のちにその作品は名作と語られることもなかった。お披露目公演でも退団公演でもない、なんてことない通常公演だったけれど、私にとっては今後の人生を大きく変えた一作だった。
ああ、反省。いつの間にか私は自分の演劇論を、観劇ポリシーを人に押し付けていたかもしれない。
大した知識もないくせに、「ジブリ作品が好きな理由は深いメッセージ性があるからです」なんて語る私が一番嫌いな類のサブカルガールと同罪かも。
誰かにとっての駄作は誰かにとっての名作。
素人演劇のマチソワで味わった感動は数日経った今も消えない。
そんな胸のドキドキを求めて、私は今日もチケットサイトを徘徊するのです。*1
おまけ
最近ワンピース歌舞伎をきっかけに歌舞伎にハマった平社員の方が書くブログにハマってます。こそこそ読んでます。こういう人のこういう感覚、すっごく重要だと思う。
新春浅草歌舞伎を観に行きました - 底辺会社員の貧乏暇なしブログ
*1:一番最近胸の高鳴りが止まらなかった舞台は新春浅草歌舞伎の源氏店です