知らざぁいって聞かせやしょう

毎日悶々としてるんだよね

私を構成する9演目

 以前書いてみようかな~なんて言ったので書きます。むふふ。

 

 

 

monmonmonnu.hatenablog.com

 

 

『ハウ・トゥ・サクシード』(宝塚歌劇団花組・ミュージカル)

生では観てません。でも私の人生に革命を起こしてくれた作品。真矢みきファンの祖母が幼い私をヅカヲタにしようとビデオ見せまくった結果、一番の再生回数を誇ったのがこれでした。

ただの窓ふき少年が「努力しないで出世する方法」という本を読んでその通りにしてたらみるみる出世してったけどそんな世の中うまくいくわけないじゃ~ん!!って話。

コメディで基本テンションが高い!楽曲も耳馴染みがよいです、ジャジーな感じ?

 これを観た15年後くらいに自分自身が大学時代に所属したミュージカルサークルで引退公演として上演、出演しました。自分が大好きな作品の曲をみんなが歌ってるだけで嬉しかった思い出。

 

物語の終盤で歌われる「brotherhood of man」

仲間の大切さを歌う曲です。お局おばちゃんジョーンズの歌唱力にご注目


How to Succeed in Business Tony Performance

 

 

BIG~夢はかなう~ (ミュージカル)

1999年上演、唐沢寿明真矢みきコンビのものです。記憶にある中で初めて生で観たミュージカル。

少年ジョシュはちびなことがコンプレックス。ある日移動遊園地に遊びに行くとそこでゾルダーっていう願い叶えてくれるっていうなんとも胡散臭いマシーン見つけます。

「大きくなりたい!」ジョシュがそうお願いすると翌日には背だけじゃなくて、大人になってました…。大人になったジョシュはおもちゃ会社に就職して、それなりに恋もして…うん、ハウトゥサクシードみたいな感じ。

何年か連続、夏休みにフジテレビ主催で上演されてたミュージカルで客席には親子連れがたくさん。おもちゃやさんという設定や、たくさんの子役の出演、楽しいダンスシーン、大人になりたい子供心を描いた内容。おこちゃまにはうってつけの作品。

 

おもちゃ屋さんでのこのシーンは圧巻です。日本版もほぼこの振付のまんまだったよ。

曲名は「fun」。子供は楽しい~!!!って歌です。

「時計の針は~止めたままでいい~あのときめきを忘れないさ~♪」


BIG 1996 Tony Awards

ちなみにこのおもちゃさんのモデル?となったニューヨークのお店。

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エリザベート(ミュージカル)

言わずも知れたミュージカルの名作です。宝塚歌劇団で初演されてから帝国劇場でも上演され、以後宝塚歌劇団東宝ミュージカル(日本のミュージカル)の代表作ともなりました。私がエリザベートを初めて観たのは2002年。宝塚歌劇団花組公演でした。

のちに東宝版でエリザベート役を演じることになる春野寿美礼さんがトート役。

死神が皇后に恋して、テロリストを手下にして、ついでにそいつがストーリーテラーで…。とややこしい設定やストーリー。名作だけど、台詞が少なく大事なことを楽曲で結構歌われる。ウィーンミュージカルだからノリノリの曲が少ない。とミュージカル初心者にはわりとハードルが高い。

だから小学生の頃の私は全て理解できていた訳ではないと思うんだけど、一幕終わりただただひたすら涙を流し、席から立ち上がれないほどの衝撃を受けたことだけは覚えてます。ちなみにこの公演から「私が踊る時」という曲が追加されました。いい曲だよね~。

多少でも舞台かじってる人には一度は観てほしい作品。

 

チケット入手が困難とされた昨年の公演。演出とキャストも一新されました。

なにより宝塚時代2度タイトルロールを演じた花總まり様が再びエリザベートを演じたことが話題に。私も観劇しましたが、歌のスキルとかそういう問題じゃなくて、もう、そこにエリザベートが居る!!!!って感じだった。


『エリザベート』プロモーション映像

 

 

天日坊(コクーン歌舞伎)

2012年にシアターコクーンで上演されたコクーン歌舞伎です。

なにを隠そう、私が自発的に初めて観に行った歌舞伎作品。私の歌舞伎人生ここから始まった。同じ渋谷で猿之助さんが襲名イベントをやってて、そこで歌舞伎に興味を持ち、そのまま帰ってから「クドカンだし!!!行ってみっか!」というノリでチケット手配しました。

そう、脚本がクドカンです。ほとんど現代語で話は進むけど、見得も切る。黙阿弥調の台詞もある。おいしいとこどりの作品。あと大人計画の俳優さんとか白井晃さんとか歌舞伎外の人も出てます。私にとってはそれがめっちゃとっつきやすかった。狭い空間でみっちりとお芝居が楽しめて本当に楽しかったです。

 

トランペットの生演奏が印象的。この曲なにかと流れるんだけど、時に滑稽で時に物悲しくてなんだか胸騒ぎがする…。音楽ってすごいな(ボキャ貧)

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ウェディング・シンガー(ミュージカル)
2008年に日本初演された最高におばかでハッピーなミュージカル!
ファイナルと銘打たれた2013年3月公演、就活真っ最中にも関わらず通いつめた作品。出待ちで役者さんに「就活中なのに一昨日も観ました!!」とお伝えしたら「大丈夫なの!?」と言われながら「合格祈願!」とサインの横に書いて頂いたのも良い思い出。
結婚式場で披露宴を盛り上げる役割を担うウエディングシンガー、ロビーを取り巻く恋愛やら友情やら家族愛が描かれたお話です。80年代のアメリカが舞台なのでバック・トゥ・ザ・フューチャーに出てくるデロリアンや大きな携帯電話、イケイケビジネスマンのやりとりの中に当時まだ流行っていなかっスターバックスが「シアトル発のコーヒーはやると思う?」なんて登場したりします。曲調も劇中に盛り込まれてるギャグもその年代の方にはかなりツボらしく、40代以上の方がたくさん笑ってました。基本的にコメディで曲調もロック!ポップス!なので私たち世代も楽しいです。個人的な話ですが、ハゥトゥは引退公演でしたがこの作品はサークルの卒業公演でした人生で最後に舞台に立った思い出としても思い入れのある作品であります。

 

オープニングナンバーであるIt's your weddingday。見て分かる通り最高にハッピーです。


The Wedding Singer


義経千本桜 川連法眼館の場(歌舞伎)
通称四ノ切
天日坊にも書いたように私が歌舞伎に興味を持ったのは、当時亀治郎だった四代目猿之助さんの襲名記念でヒカリエにて行われていたイベントに足を運んだのが始まりでした。そこで放映されてた映像がこの四ノ切。古典とは思えない斬新な演出に度肝を抜かれました。この映像放映後、サプライズ猿之助さんが登場。ミーハーな私は速攻ファンになったのです。イベントでは四ノ切の舞台セットも展示されていて、そこに上がることも出来ました。今思うとすごく貴重な経験だったなあ。
佐藤忠信だと思ってた人が実は狐だった。静御前の持ってる鼓が、お母さん狐の皮で出来てるからついつい佐藤忠信に化けて傍にいっちゃったというなんて可愛らしいファンタジー。歌舞伎ってお堅いものだと思ってたけど、結構ぶっ飛んでる作品やるんじゃん!と思った記憶があります。


キレイ(大人計画 ミュージカル)
松尾スズキが主宰する大人計画のミュージカル作品。何を隠そう私松尾スズキが大嫌いだったんです。「ウェルカムニッポン」という作品の戯曲を読んだんだけど、もうこれが最高に不快な作品で。私はどちらかというと性行為の名前を叫び続けるより(大人計画)、排泄物の名前叫んで笑い転げてる大阪ノリ(劇団☆新感線)のが好きだなあって実感しました。だから大人計画はもう読まない!お金払って観ない!って思ってて。でも[R奈ちゃん]がキレイ大好きで、再演が決まったときに大喜びしていたんです。周りの友人も絶賛してた作品だし、まあ観ておくかくらいの感じで観に行きました。下ネタはあります、ふざけた場面もあります、上演時間は超長いです。でも心にグサグサ来て、人間の汚さや愚かさ、卑しさをこれまでかってぐらい描いてて自分ってなんだろうって考えさせられた作品。過激な表現や風刺が特徴の大人計画の中ではかなーりマイルドな作品だったのかな。今思い返すと「ウェルカムニッポン」を当時は受け止められなかったのかなーとも思うのでまた読んでみようかな。私の中の松尾スズキ観が変わった作品です。

 

このオープニング、最高に鳥肌モノ。


キレイ初演『ケガレのテーマ』



心中・恋の大和路(宝塚歌劇団)
宝塚雪組が2014年に上演したものを観ました。3度目の上演かな?近松門左衛門作の冥途の飛脚が原作の歌舞伎でも有名な作品。片岡仁左衛門さんの当たり役とも言われる忠兵衛を宝塚での再演時には仁左衛門さんの娘である汐風幸さんが演じました。日本物なのに曲調がロック!最高にかっこいいです。1幕ラストの封印切はものすごい迫力。私はここの場面がすごすぎてトイレが近いのにも関わらず幕間に席から立てずそのまま2幕を観劇しました。トイレに行けなくさせるくらい、のめり込んでしまう作品です(2幕も尿意はなかった)。新口村からラストにかけては涙なしでは見れません。華やかで宝塚らしい作品という訳ではないけれど名作です。忠兵衛と梅川の最期に八右衛門が熱唱する「この世でただひとつ」は宝塚の名曲にもなってます。


ワンピース(スーパー歌舞伎Ⅱ)

最後はワンピース。私は漫画もアニメも知らないワンピース初心者だったのですが、もうめちゃめちゃ楽しめた!猿之助さんがおっしゃってた「歌舞伎なのか、歌舞伎じゃないのかとかより、誰にでも楽しんでもらえるものを」ということが見事に形になっていたなぁと。ミュージカルや宝塚、ディズニー、ジャニーズ等々エンタメというエンタメをかじってきた私が、人生で一番楽しい!と思えた3時間でした。究極のエンターテイメントだった。これだけのネームバリューがある演目だとチケット代が多少高くてもお客様は集まるし、この演目きっかけで歌舞伎自体のファンになった人もいる。演劇・興行あり方についても、ファンや演劇関係者が考えされられる作品でもあると思います。この記事を書いているのは博多座公演前。再演の噂もあるし、ぜひ!いろんな人に観てほしいなぁ、楽しさを分け合いたいなぁと思う作品です!!!!

 

以上!!!

私を構成する9演目でした。本当に幼い頃から毎月劇場に通っていたので好きな作品、劇団、役者さんは数えきれないほどいます。でもあえてあげるならこれ!記事書きながらその公演を観てたときの自分の状況を思い出したりして懐かしくなりました。

あ~楽しかった。

 

では最後におまけ。

このブログ準レギュラー[R奈ちゃん]を構成する9演目をご紹介してお別れです。

 

お気に召すまま
桜姫
東京月光魔曲
ふくすけ
生きちゃってどうすんだ
祈りと怪物
キレイ
朧の森に棲む鬼
ジャガーの眼

 

ばいばーーい